判例タイムズ社から皆様へのご挨拶
本年、小社は『判例タイムズ第1輯』を発刊してから63年目を迎えました。
振り返ってみますと、多くの法律実務家から連綿と続くご支援をいただいたからこそ今日を迎えられたと、感謝の念を深くいたします。

法科大学院の設置等の法曹養成制度の改革、法曹人口の増加、外国弁護士の参入、司法制度改革の進展は、これまでの精緻な判決書や、法曹内部の意識、社会における法曹の位置づけ、法システムの社会的機能などへ、徐々にではあれ変容をもたらすに違いありません。

判決のインターネットによる公開にみられるように、判例情報のデジタル化とネットワーク化は、ブロードバンドを享受する人口が飛躍的に増大しつつある我が国でも、加速度的に進むことでしょう。

そのような変革期にあっても、常にチャレンジ精神を持って、法曹に役立ち、社会に貢献できる判例情報を提供することを小社は心がけたいと思います。
メディアが、紙媒体を超えても、提供するのは、「信頼しうる、より客観性を持った、より正確な判例《解説》」であることは、これまでの60余年にわたって小社が編集方針としてきたところです。

「デジタル化の技術をもちながらも、実務家に提供しうる専門的な視点を備えたコンテンツをもたない情報サービスは、実務家には何の意味もない」という、実務家のご指摘に共感を覚えつつ、足らざるところは補いながら、着実に歩みを進めていきたいと思います。

私どもは「法律実務家に有用な実務雑誌」という『判例タイムズ』の編集方針を肝に命じて進んでまいりますので、どうぞ引き続き、読者の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社 判例タイムズ社

 
『判例タイムズ』電子出版へのご理解とお願い
平素は、小社につきまして格別なるご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、小誌『判例タイムズ』は、第1輯(昭和23年)乃至第5輯(昭和24年)の刊行を経て、昭和25年刊行の復刊第1号以来、現在に至るまで、半世紀を超えて刊行を続けてまいりました。これもひとえに皆様方のご支援の賜物と心から感謝申し上げます。

近年の出版事情をとりまく厳しい環境とは対照的に、インターネットの普及に象徴されるデジタル化とネットワーク化は、学術普及の環境として新たな可能性を提示しています。

小誌『判例タイムズ』の半世紀を超える学術的資産を、より多くの読者に、継続的に提供するという、小社に課せられた社会的使命のためには、バックナンバーの増刷という採算的に困難な形態ではなく、紙媒体の原本性を維持したままデジタル化するという、技術発展と社会的インフラの整備が可能ならしめた新たな形態に移行することが、社会的にも意義深いことと存じます。

小誌『判例タイムズ』は、今までも執筆者のご理解をいただきながら、紙媒体の増刷から原本性を維持したデジタル化に向けて歩みを進めてまいりましたし、現在でも新刊のつど、小誌『判例タイムズ』の紙媒体のみならずデジタル化に向けての執筆者へのご理解とご了解をいただいております。
この小社の基本的姿勢は変わることなく、半世紀を超えるなかでは困難な面があるにせよ、総ての執筆者(ご遺族)のご理解に向けて今後も遺漏なきように努めてまいる所存です。

学術的資産の普及という社会的意義から、また原本性を維持したデジタル化という技術的観点から、執筆者のご理解はいただいているものと存じますが、仮に執筆者から今後は公開しかねるとのお申出がありましたら、可及的速やかにデジタル版から削除する所存でございますので、小社宛ご一報くだされば幸いに存じます。

小誌『判例タイムズ』を今後ともよろしくご支援くださいますよう伏してお願い申し上げます。

株式会社 判例タイムズ社