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判例タイムズ 臨時増刊1226号 (2007年02月10日発売)

判例タイムズ 臨時増刊1226号 (2007年02月10日発売)

判例タイムズ社

民法判例レビュー95■今期の主な裁判例契  約/原田昌和  担  保/副田隆重不 動 産/松尾 弘  民事責任/加藤新太郎■今期の裁判例家  族/田中通裕■判例…

2096円(税込)

目次

判例タイムズ 臨時増刊1226号 (2007年02月10日発売)

民法判例レビュー95

■今期の主な裁判例
契  約/原田昌和  担  保/副田隆重
不 動 産/松尾 弘  民事責任/加藤新太郎

■今期の裁判例
家  族/田中通裕

■判例評釈
契  約 融資と建物建築が一体となった計画の勧誘における建築会社および
     金融機関の説明義務の肯否
◆最一小判平18.6.12判時1941号94頁,金判1245号16頁,金判1251号27頁
/原田昌和

不 動 産 入会権の時効消滅が認められた事例
◆広島高判平17.10.20判時1933号84頁/松尾 弘

家  族 凍結保存精子を使用して死後生殖によって生まれた子をめぐる認知
     請求の可否
◆東京高判平18.2.1家月58巻8号74頁/神野礼斉

判例紹介 全25件 (知的財産裁判例10件) 細目次は本号冒頭頁
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◆速  報
[知的財産]
1 和菓子「ひよ子」立体商標訴訟判決(知的財産高裁平18.11.29判決)
まんじゅうを指定商品とする,鳥形状の菓子の立体商標に対する無効審判請求を不成立とした特許庁の審決が,立体商標自体についてはいまだ全国的な周知性を獲得するに至っていないとして取り消された事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京地裁平18.2.23判決)
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成17年法律第35号による改正前のもの)69条に基づいて,同条の利害関係人に該当する者からの審判事件の記録全部の閲覧謄写申請は,これを制限できないとした事例

[行政争訟法]
2(大阪地裁平18.10.26判決)
風俗営業許可の取消訴訟と周辺住民の原告適格

[租 税 法]
3(大阪地裁平18.8.1判決)
1 基準年度の再建築費評点数が前基準年度における再建築費評点数を基礎として算定される場合,前基準年度に至るまでの再建築費評点数の算出は,各年度における固定資産評価基準に適合するものであったと事実上推定されるとされた事例
2 固定資産評価基準に従って決定された家屋の価格が適正な時価と認められた事例

[地方自治法]
4(大阪高裁平18.9.14判決)
1 地方公共団体発注のごみ焼却施設建設工事の入札において,入札業者間に談合が存在したと認定した事例
2 談合により入札金額がつり上げられたことで地方公共団体が被った損害を契約金額の8パーセント相当額とし,原判決を変更して,より高額の賠償を落札業者に命じた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(福岡高裁平18.4.7判決)
出張先のホテルビル1階の床上で労働者が死亡していた原因は泥酔によるものであり,業務起因性がないとされた事例

[集団的労働関係]
2 JR西(岡山)組合脱退慫慂事件(東京地裁平17.12.26判決)
1 科長・助役の組合脱退慫慂行為を使用者に帰責させることができるか(積極)
2 転勤や昇格に関連して組合からの脱退慫慂が行われているという事項は義務的団交事項か(積極)
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◆民・商事裁判例
[民  法]
1(福岡高裁平18.7.18判決)
死者を債務者とする不動産仮差押えと時効中断の効力

2(東京高裁平18.2.15判決)
民法209条に基づく隣地使用権の主体について,土地所有者と使用貸借契約を締結して同土地上に建物を建築しようとしている者についてもその主体となる旨判示した事例

3(福岡高裁平18.8.9判決)
盗まれた預金通帳と届出印を使用した銀行預金の払戻しについて銀行担当者に過失があるとして,銀行の免責を否定するとともに,過失相殺の規定の類推適用を否定した事例

4(京都地裁平18.4.27判決)
女性の多い職場において,勤務時間後の食事会などで女性従業員に対して上司のセクハラなどがあったとして,同行為を行った上司及びその使用者である会社に対して不法行為に基づく損害賠償請求を認容した事例

5(高松高裁平18.1.19判決)
医師が患者の診察を専門医に委ねるべき義務及び当該疾患の予後が不良な重大な疾患であることを患者又はその家族に説明すべき義務を尽くしていたならば患者は延命の相当程度の可能性があったとして,上記可能性の侵害による病院の債務不履行又は使用者責任が認められた事例

[商  法]
6 東京電力株主代表訴訟(東京地裁平18.4.13判決)
株式公開買付期間中に株式の市場価格が買付価格を上回ることがあった場合において,公開買付けへの応募を撤回しなかった会社の取締役らに善管注意義務・忠実義務違反がないとされた事例

7(札幌高裁平18.9.28判決)
保険料不払による生命保険契約の失効を理由とする保険会社の保険金支払拒絶が信義則に反するとはいえないとされた事例

[知的財産]
8(東京地裁平18.3.9判決)
いわゆる職務発明の相当対価の請求訴訟において,原告の発明者性,共同発明者間の貢献度割合,被告の貢献度等を検討して,原告の請求を一部認容した事例

9(東京地裁平18.1.30判決)
特許権侵害に基づく請求において,刊行物の記載には実施することが困難な構成しか開示されていないとしても,当業者であれば,そこに開示された技術思想を適用することに困難性はないとした上,当該特許は,特許無効審判により無効にされるべきものであるとして,差止請求等の特許権の行使を認めなかった事例

10(東京地裁平17.11.16判決)
職務発明としてYに承継された医薬品に関する特許を受ける権利の対価請求について,医薬品の物質発明に関する対価請求権は,時効により消滅しており,用途発明に関する対価請求権については,同発明によりYが受けるべき利益を認めることができないとして,Xの請求が棄却された事例

11(1東京地裁平18.3.23判決)(2東京地裁平18.5.11判決)
1 江戸時代の浮世絵の模写作品4点のうち,2点について著作物性を認め,同模写作品を無断で掲載して使用した書籍の販売差止め等及び損害賠償が認容された事例(1事件)
2 江戸時代の浮世絵の模写作品1点について,著作物性が否定された事例(2事件)

12(東京地裁平18.3.22判決)
リヒャルト・シュトラウスを著作者とする音楽著作物の著作権(上演権,演奏権及び録音権)について,連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律4条1項による,著作権の存続期間の加算が認められないとして,存続期間満了後に,上記著作物の利用者から徴収し,Yに分配した著作物使用料の返還請求が認容された事例

13(東京地裁平18.2.27判決)
計装士の技術維持のための講習用にXが作成した講習資料について,職務著作とはならないが,Yらの複製についてのXの許諾が認められ,記載の一部の変更についても,同一性保持権の侵害となる改変に当たらないか,例外として認められる改変に当たるとして,著作権(複製権等),著作者人格権(同一性保持権等)の侵害に基づく損害賠償請求等が棄却された事例

14(東京地裁平18.9.28判決)
商品の形態が不正競争防止法2条1項1号にいう「商品等表示」に該当しないとされた事例

15(東京地裁平17.12.13判決)
特許権を侵害する旨の文書の送付が不正競争防止法2条1項14号所定の不正競争行為に当たるとされた事例

[民事訴訟法]
16(札幌高裁平17.6.29判決)
1 過払金返還請求訴訟において,提訴後に破産宣告・同時廃止・免責決定を受けていながら,なお,訴訟を維持することが信義則に反しないとされた事例
2 変更判決が言い渡された事例

[倒産処理法]
17(東京高裁平17.10.5判決)
請負契約約款に約定がある場合,下請業者が民事再生手続を申し立てた後に,元請業者が孫請業者に対して下請業者の有する請負代金債務を立替払して,これにより取得した立替払金請求債権を自働債権として下請業者に対する請負代金債務と相殺することが許されるとした事例

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