判例タイムズ1059号 目次
 2001年7月15日号 定価1,910円(税込)

         
新連載
フランチャイズ契約締結過程における紛争の判例分析(1)
 [フランチャイズ契約裁判例の理論分析1]/金井高志  

証券取引法15条違反と民事的救済 ―有価証券届出書・目論見書における情報の開示とその説明/清水俊彦 渉外親子関係存否確認事件に関する一考察  ―準拠法の問題を中心に[関西家事事件研究会報告12]/林 貴美 売買的色彩が強い製作物供給契約における製作物供給者が、相手方の元発注者に対す る代金債権に対して動産売買の先取特権に基づく物上代位権を行使することができる とされた事例―東京高決平12・3・17金法1600号91頁[判例批評]/下村信江
抵当権と賃借権の相克[銀行実務と民事裁判439]/大西武士 法情報環境のいまと未来:壁を越えて [ネットワークと法の中心課題10]/指宿 信

判例紹介 全24件(最高裁判例4件)
         
特 報・いわゆる自動継続特約付きの定期預金債権に対する仮差押えの執行と同 特約に基づく自動継続の成否(最高裁第二小法廷平成13年3月16日判決)

特 報・1)交通事故と医療事故とが順次競合し運転行為と医療行為とが共同不法 行為に当たる場合において各不法行為者が責任を負うべき損害額を被害者の被った 損害額の一部に限定することの可否ほか(最高裁第三小法定平成13年3月13日判決)

速 報・交通事故によって死亡した外国人の慰謝料につき、その支払を受ける遺 族の母国と我が国との経済的事情の相違を考慮して500万円が相当であるとした事例 (東京高裁平成13年1月25日判決)
 
 特  報
(最高裁第三小法定平13・3・16判決) いわゆる自動継続特約付きの定期預金債権に対する仮差押えの執行と同特約に基づく 自働継続の成否

(最高裁第三小法定平13・3・13判決)   交通事故と医療事故とが順次競合し運転行為と医療行為とが共同不法行為に当   たる場合において各不法行為者が責任を負うべき損害額を被害者の被った損害額   の一部に限定することの可否   交通事故と医療事故とが順次競合し運転行為と医療行為とが共同不法行為に当   たる場合の各不法行為者と被害者との間の過失相殺の方法

 最高裁判例
[民  法]
(最高裁第三小法廷平13・3・13判決) 遺言者の住所をもって表示された不動産の遺贈につき同所にある土地及び建物のうち 建物のみを目的としたものと解することはできないとされた事例

[特別刑法]
(最高裁第三小法廷平13・3・12決定)   銀行法二条二項二号にいう「為替取引を行うこと」の意義   銀行法二条二項二号にいう「為替取引を行うこと」に当たるとされた事例

 行政裁判例
[行政法一般]
(金沢地裁平11・6・11判決)   本件の具体的状況において、県心身障害者扶養共済年金を収入く認定することは   違法であるとして、生活保護変更処分を取り消した事例   生活保護費の算定における他人介護費特別基準の認定が違法とはいえないとし   た事例

(名古屋高裁金沢支部平11・4・21判決) 組織的選挙運動管理者等の選挙犯罪に基づく県議会議員の当選無効及び立候補禁止請 求が、認容された事例

(千葉地裁平11・3・3判決) 千葉県監査委員事務局のタクシーの利用等に関する公文書に記載された、利用者の役 職名、利用したタクシー会社名、その口座情報等が、千葉県公文書公開条例一一条二 号又は三号に定める非開示情報に該当しないと判示した事例

(大阪高裁平10・12・25判決) 法務大臣が「短期滞在」の在留資格で本邦に在留する外国人に対してした「日本人の配偶 者等」の在留資格への在留資格変更不許可処分の取消請求が、当該外国人とその日本人 配偶者との婚姻関係は破綻状態にあったと認められるものの、同外国人には日本人の 配偶者としての活動を認めることが十分に可能であるから、同外国人は「日本人の配偶 者」としての在留資格を有するとして、認容された事例

[国家補償法]
(横浜地裁平12・10・27判決)   農地法五条の許可をしたことが隣地所有者との間で国賠法上違法とはいえない   とされた事例   知事が農地法八三条の二に基づき許可の取消し又は原状回復命令を発布しなか   ったことが国賠法上違法とはいえないとされた事例

[租 税 法]
(東京地裁平11・3・30判決) 消費税法(平成六年法律第一〇九号による改正前)三〇条七項にいう「帳簿又は請求書等 を保存しない場合」の「保存」とは、税務職員の質問検査権に基づく適法な調査に応じて 、その内容を確認することができるように提示できる状態・態様で保存を継続している ことを意味し、また、「帳簿又は請求書等を保存しない場合」に当たることは課税長が 主張立証すべきものであるが、通常は、課税処分のための調査又は課税処分時に帳簿 等の提示がなかった事実を主張立証すれば、「保存」がなかった事実を推認することが できるとされた事例

 労働裁判例
[個別的労働関係]
1 プレス工過労自殺労災訴訟第一審判決(長野地裁平11・3・12判決) プレス工が反応性うつ病にかかり、自殺したことについて業務起因性が認められた事例

 民・商事裁判例
[民  法]
(東京地裁平12・12・12判決) 証券会社の担当者が顧客から委託注文がないのに株を買い付け、顧客の総合取引口座 から決済したとされ、証券会社に使用者責任が認められた事例

(大阪地裁平12・11・21判決) 飲酒運転に基づく事故について、運転者と共に飲酒し、飲酒運転を制止しなかった同 乗者に対し、共同不法行為による損害賠償責任が認められた事例

(広島高裁松江支部平11・3・12判決) 大腿部の閉塞性動脈硬化症治療のため腹部大動脈―両外腸骨動脈バイパス手術を受け た患者が足趾の血行不全により下腿部の壊死切断に至った場合に担当医師に手術上の 過失及び説明義務違反があるとして病院側の損害賠償責任が認められた事例

[商  法]
(札幌地裁平11・10・5判決) 保険契約者及び受取人を株式会社とする生命保険契約において、被保険者である代表 取締役を実質的経営者であった取締役が殺害した場合に、当該会社による事故招致と 評価しうるとして当該会社の保険金請求を棄却した事例

[知的財産]
(東京地裁平13・3・30判決)   侵害訴訟における当事者が、無効審判手続中で述べた意見内容と矛盾する趣旨   の主張をすることは、訴訟における信義則の原則ないし禁反言の法理に照らして   許されないとした事例   侵害訴訟における当事者が、無効審判手続中で一旦述べた意見を撤回した後に   おいても、撤回前の意見内容と矛盾する趣旨の主張をすることは、訴訟における   信義則の原則ないし禁反言の趣旨に照らして許されないとした事例

(東京高裁平12・10・26判決) 被告海苔異物除去機が原告の「生海苔の異物分離除去装置」なる特許発明と均等の範囲 にあるとされた事例

(東京地裁平12・12・26判決) カラオケボックスにおけるカラオケ装置を用いた音楽著作物の再生・歌唱について、そ の店舗経営者が当該著作権を侵害したものと判断された事例

[諸  法]
(東京高裁平13・1・30判決) 地代の額は、その土地に収益を目的とする建物が建てられているときは、建物の賃貸 収入から経費を差し引き得られる収益を、建物に対する資本投下に対する報酬、建物 賃貸営業に対する報酬及び土地に対する資本投下に対する報酬のそれぞれを基準に分 配し、前二者は賃借人に与え、残りを地代として賃貸人に与えるものとして算定する ことができるとし、すでに建物賃料から見て十分な地代が合意されているとして、固 定資産税の大幅な増額があるにかかわらず、地代の増額が認められなかった事例

[民事訴訟法]
(東京高裁平13・2・8判決) カリフォルニアの裁判所の離婚に伴う扶養料支払いを命じる判決の内容が、判決後の 事情の変更などを理由に、公序に反するとして、執行判決の請求が棄却された事例

10(東京高裁平12・7・26判決) 前訴請求がいわゆる明示的一部請求に当たらないとして、後訴における残部請求を棄 却した事例

 刑事裁判例
[刑  法]
1 石油卸商による脱税、詐欺、関空法違反事件控訴審判決(東京高裁平12・2・16判決) 石油製品の業者間転売取引を利用して実質的融資名下に二三億九〇〇〇万円余を詐取 したとの公訴事実につき無罪とした第一審判決が是認された事例

(福岡地裁平11・9・29判決) 犯人性が争われた事案において、状況証拠を総合して被告人を犯人と認定し、死刑を 言い渡した事例

 速  報
(東京高裁平13・1・25判決) 交通事故によって死亡した外国人の慰謝料につき、その支払を受ける遺族の母国と我 が国との経済的事情の相違を考慮して五〇〇万円が相当であるとした事例


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