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判例タイムズ 1359号 1/15号 (2012年01月10日発売)

判例タイムズ 1359号 1/15号 (2012年01月10日発売)

判例タイムズ社

【論説紹介】国を当事者とする訴訟における法律問題⑤規制権限の不行使をめぐる国家賠償法上の諸問題について—その2/二子石亮・鈴木和孝・・・4大阪民事実務研究証券投…

2096円(税込)

目次

判例タイムズ 1359号 1/15号 (2012年01月10日発売)

【論説紹介】

国を当事者とする訴訟における法律問題⑤
規制権限の不行使をめぐる国家賠償法上の諸問題について—その2/二子石亮・鈴木和孝・・・4

大阪民事実務研究
証券投資信託において受益者に破産手続ないし民事再生手続が開始された場合の債権回収を巡る諸問題
 —銀行取引約定,商事留置権及び相殺を中心に/坂本寛・・・22

成年後見人の職務についての若干の考察/山本陽一・・・37

スウェーデン,ノルウェー,フィンランドにおける裁判外紛争処理の実情(下)
 —消費者紛争及び医事紛争に関するADRを中心として/石井芳明・・・53

刑事控訴審における事実誤認の審査方法について/井戸俊一・・・63

【判例紹介】

最高裁判例
[憲 法]
1(1最高裁第一小法廷平23.9.22判決[平21(行ツ)73],2最高裁第二小法廷平23.9.30判決[平21(行ツ)173])・・・75
 長期譲渡所得に係る損益通算を認めないこととした平成16年法律第14号による改正後の租税特別措置法31条の規定をその施行日より前に個人が行う土地等又は建物等の譲渡について適用するものとしている平成16年法律第14号附則27条1項と憲法84条

[地方自治法]
2(最高裁第一小法廷平23.10.27判決[平22(行ツ)463])・・・86
 市の住民が市長に対し損失補償契約に基づく金融機関等への公金の支出の差止めを求める訴えが不適法とされた事例

行政裁判例
[行政法一般]
3(東京地裁平22.1.29判決[平20(行ウ)261,平20(行ウ)273,平20(行ウ)274])・・・93
 1 ミャンマー連邦の国籍を有する夫婦に対してされた難民の認定をしない処分が違法とされ,そのことから退去強制令書発付処分及び出入国管理及び難民認定法61条の2の2第2項による在留特別許可をしない旨の処分が違法又は無効とされた事例
 2 当該外国人が難民であることは,出入国管理及び難民認定法49条に基づく異議の申出には理由がない旨の裁決の違法事由とはならない
 3 難民である外国人の子に対してされた裁決及び退去強制令書発付処分が違法とされた事例
  
[行政争訟法]
4(東京高裁平22.9.15判決[平21(行コ)347])・・・111
 漁港漁場整備法に基づく漁港区域内の公共空地及び水面の一部占用許可申請についてされた不許可処分に裁量権を逸脱又は濫用した違法はないとされた事例

[国家補償法]
5(福岡高裁平22.9.29判決[平22(ネ)91])・・・126
 事前に辞退届出書を提出していた被保護者に対する生活保護の廃止処分について,国家賠償法上の違法性は認められないとして,国家賠償請求を棄却した事例

[租税法]
6(名古屋地裁平21.9.30判決[平19(行ウ)94])・・・137
 商品先物取引に関し商品取引員から不法行為に基づく損害賠償金として受け取った和解金が,平成22年法律第6号による改正前の所得税法9条1項16号,平成22年政令第50号による改正前の所得税法施行令30条2号の非課税所得に当たるとされた事例

労働裁判例
[個別的労働関係]
7(東京地裁平22.8.24判決[平19(ワ)2740])・・・153
 心臓外科手術に伴う人工心肺中の医療事故について,被告大学が作成した調査報告による名誉毀損と懲戒権の濫用に基づく損害賠償請求が消滅時効等を理由として認められなかった事例
  
[集団的労働関係]
8(東京地裁平22.7.22判決[平21(行ウ)364])・・・166
 1 不当労働行為救済申立てに係る請求期間の徒過の有無について,申立人が請求期間内に申し立てた後,同一の不当労働行為を構成する具体的事実に基づいて請求する救済の内容を追加・変更したとしても,請求期間徒過の問題を生じないとされた事例
 2 会社の組合に対する団体交渉における態度が,組合の要求や主張に対し,単に否定的な結論のみを述べたり,若干の形式的理由を述べるに過ぎないとして,不誠実団交に当たるとされた事例

民・商事裁判例
[民 法]
9(東京地裁平22.9.28判決[平18(ワ)15413])・・・178
 株式の信用取引において顧客が証券会社に預託する委託保証金の率が前引け又は大引けの時点で10%を下回った場合に証券会社が任意に,顧客の計算において,顧客の全建玉を決済することができるとする信用取引契約の効力

10(東京地裁平22.10.29判決[平19(ワ)31252])・・・188
 元横浜市長の地位にあったXについてYがその発行する週刊誌において3号連続で執筆,編集,掲載した各記事が,Xの名誉を毀損するものであるとして,Xに対する損害賠償の支払及び謝罪広告の掲載が認められた事例

[商 法]
11(東京高裁平22.11.25判決[平22(ネ)1247])・・・203
 1 生命保険契約の保険契約者が死亡保険金受取人の承諾を得ないで保険金請求権に質権を設定した場合と被保険者の死亡によって発生した保険金請求権の帰属
 2 生命保険契約の保険契約者が死亡保険金受取人の承諾を得ないで保険金請求権に質権を設定した場合と被保険者の死亡によって発生した保険金を保険金受取人に支払った保険会社の免責

[知的財産]
12(知的財産高裁平22.5.12判決[平21(行ケ)10256])・・・220
 特許無効理由として,刊行物に記載された引用発明に周知技術を適用して容易に得ることができる発明に,別の刊行物に記載された発明を適用することによって,本件発明を容易に想到することができると主張することは,主張自体失当であるとされた事例
  
13(知的財産高裁平22.3.29判決[平21(行ケ)10306])・・・234
 「いなば和幸」の文字から成る商標が「とんかつ和幸」の文字から成る商標と類似しないとした事例

[諸 法]
14(東京地裁平23.6.29判決[平22(ワ)17640])・・・244
 位置指定道路である私道の所有者が,当該私道及び公道と接している土地の所有者に対し,当該土地上の建物に出入りする者の私道通行の禁止を求めたのに対し,自動車通行等のみが禁じられた事例

刑事裁判例
[刑 法]
15(大阪地裁平23.7.22判決[平22(わ)5331])・・・251
 実弟から顔面を手拳で殴打されるなどの暴行を加えられた被告人が,実弟の背後から腕を首に回して締めつけて窒息死させたという傷害致死の事案において,被告人には被害者の首を絞めているという認識がなく,自己の身体を防衛するため相当な行為をするつもりで誤ってその限度を超えたものであり,防衛行為が過剰であることを基礎づける事実の認識に欠けていたとして,誤想防衛の成立が認められ,無罪が言い渡された事例

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