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判例タイムズ 1255号 (2008年02月01日発売)

判例タイムズ 1255号 (2008年02月01日発売)

判例タイムズ社

記事紹介◆配偶者暴力に関する保護命令手続規則の一部を正する規則の概要/松本展幸◆裁判員裁判における審理及び制度運営上の課題 司法研修所における裁判官共同研究の概…

2096円(税込)

目次

判例タイムズ 1255号 (2008年02月01日発売)

記事紹介

◆配偶者暴力に関する保護命令手続規則の一部を正する規則の概要/松本展幸

◆裁判員裁判における審理及び制度運営上の課題
司法研修所における裁判官共同研究の概要/今崎幸彦

■研究会「事実認定と立証活動」9
契約類型に即応した事実認定
保証契約・売買契約/瀧澤 泉(ゲスト)・馬橋隆紀・須藤典明・村田 渉・加藤新太郎(司会)

■大阪民事実務研究
使用者責任の研究
取引的不法行為における使用者への責任帰属の問題/森田 亮・松浪聖一・森永亜湖・矢野紀夫・森 千春・烏田真人・高橋祐喜・中村修輔・玉田雅義・船所寛生・尾形美佐子・齊藤恒久・中村海山

判例紹介(全22件)

◆特 報
[刑事訴訟法]
1(東京地裁平19.10.10判決)
被告人の取調べ状況を撮影したDVDにつき,任意性を肯定する取調警察官の証言を補強する資料にはなるが,任意性を立証する有用な証拠として過大視することはできないとされた事例

◆最高裁判例
[個別的労働関係]
1(最高裁第二小法廷平19.10.19判決)
1 マンションの住み込み管理員が所定労働時間の前後の一定の時間に断続的な業務に従事していた場合において,上記一定の時間が,管理員室の隣の居室に居て実作業に従事していない時間を含めて労働基準法上の労働時間に当たるとされた事例
2 マンションの住み込み管理員である夫婦が雇用契約上の休日である土曜日も管理員としての業務に従事していた場合において,土曜日については,夫婦のうち1人のみが業務に従事したものとして労働時間を算定するのが相当であるとされた事例
3 マンションの住み込み管理員が土曜日を除く雇用契約上の休日に断続的な業務に従事していた場合において,使用者が明示又は黙示に上記休日に行うことを指示したと認められる業務に現実に従事した時間のみが労働基準法上の労働時間に当たるとされた事例

[集団的労働関係]
2東芝組合二重加入事件(最高裁第二小法廷平19.2.2判決)
従業員と使用者との間でされた従業員に対し特定の労働組合から脱退する権利を行使しないことを義務付ける合意と公序良俗違反

[商 法]
3(最高裁第二小法廷平19.10.19判決)
自動車総合保険契約の人身傷害補償特約が,「自動車の運行に起因する事故等に該当する急激かつ偶然な外来の事故により被保険者が身体に傷害を被ること」を保険金支払事由と定め,被保険者の疾病によって生じた損害に対しては保険金を支払わない旨の規定を置いていない場合に,保険金の支払を請求する者が主張,立証すべき事項

4(最高裁第三小法廷平19.5.29判決)
夜間高速道路において自動車を運転中に自損事故を起こし車外に避難した運転者が後続車にれき過されて死亡したことが自家用自動車保険契約普通保険約款の搭乗者傷害条項における死亡保険金の支払事由に該当するとされた事例

[刑 法]
5(最高裁第三小法廷平19.11.14決定)
廃棄物の処理を委託した者が未必の故意による不法投棄罪の共謀共同正犯の責任を負うとされた事例

◆行政裁判例
[行政法一般]
1(東京地裁平17.11.21判決)
エキスパンションジョイントで接合された部分があることの一事をもって当該建築物が建築基準法施行令1条1号の「一の建築物」に該当しないということはできないとされた事例

[行政争訟法]
2(福岡地裁平19.3.13判決)
主務大臣が作成した配当計画に基づき,商品取引員が商品取引所に預託した受託業務保証金の払渡しが終了した後においては,配当計画の取消しを求める訴えの利益は存しない

[国家補償法]
3(宇都宮地裁平19.5.24判決)
隣家同士のトラブルが険悪化する中,隣家の夫が隣家の主婦を猟銃(散弾銃)で狙撃して,同女を殺害した上,その義妹にも重傷を負わせた事件に関し,栃木県公安委員会が発砲加害者に銃所持を許可したのは違法であるとして,亡き主婦の夫らの栃木県に対する慰謝料請求を認めた事案

[地方自治法]
4(福岡高裁平19.2.19判決)
テーマパーク事業を目的として設立された第三セクターに対する市の補助金交付及び金融機関との間の損失補償契約に基づく補償についての,住民訴訟における損害賠償請求及び将来の補償の差止請求につき,その請求の一部が住民監査請求の期間を経過したとして却下され,その余の請求が公益上の必要があり裁量権を逸脱する違法があるとはいえないとして棄却された事例

◆民・商事裁判例
[民 法]
1(福岡高裁平18.11.9判決)
会社の金を横領した従業員の親族がした損害賠償債務の連帯保証契約が,公序良俗に反しないとされたものの,その請求金額が身元保証法5条の趣旨により大幅に減額された事例

2(大阪高裁平19.8.9決定)
1 転借地権者所有のいわゆる跨り建物について借地借家法19条3項の借地権設定者による優先買受申立てを認容した事例
2 借地借家法19条3項の借地権設定者による優先買受申立てを認容しつつ,代価の支払期限を定め,期限内に代価が支払われない場合は,譲渡命令に代えて同法19条1項の借地人による借地権譲渡許可の申立てを認容するとされた事例

3(福岡高裁平18.12.20判決)
借入金の利息を過払したことによる不当利得債権に対する民法704条前段の利息の利率は年5分であり,利得日の翌日から起算されるとした事例

4(東京高裁平19.6.6判決)
信用金庫からその会員会社に対する電子内容証明による除名予告通知が他の除名予定者にも送付されたことが出資契約上の債務不履行及び不法行為に当たるとされた事例

5(東京地裁平18.12.8判決)
左耳介後部の有棘細胞癌に対する局所動脈内選択的注入療法のための動注ポート留置術実施後に脳梗塞が発症し,最終的に患者が死亡した事案において,同留置術を受けさせるために患者を転院させた医師及び現に同療法を実施した転院先の医師の双方に事前の説明義務違反があったとし,同義務違反と死亡との因果関係は否定したものの,自己決定権侵害に対する慰謝料として200万円の支払を命じた事例

6(東京家裁平19.9.11判決)
1 外国裁判所の離婚判決が我が国において効力を有しないことを理由とする離婚の無効確認を求める訴えが許容された事例
2 オーストラリアの離婚判決が民訴法118条1号及び3号の要件を欠き,我が国において効力がないとされた事例

7(東京地裁平18.12.26判決)
他人の添え手による補助を受けた自筆証書遺言が無効とされた事例

[商 法]
8ライブドアオート・表明保証責任訴訟(東京地裁平19.9.27判決)
企業買収(M&A)において買収者側の表明保証責任等が否定された事例

9(福岡高裁平19.3.23判決)
建物の火災が火災共済契約者の放火により生じたと推認し,共済金支払の免責を認めた事例

[知的財産]
10(東京地裁平19.5.30判決)
1 写真をデジタルデータ化して別の記憶媒体に保存することが当該写真に係る複製権を侵害するとされた事例
2 雑誌掲載用に撮影され,雑誌発行者に納品された写真のポジフィルムの所有権は写真家に帰属するとされた事例

[民事訴訟法]
11(福岡地裁平18.7.18判決)
1 カードキャッシングによる多数回の貸付けを一個の貸付けと認定した事例
2 貸付けの個数と自白の拘束力(弁論主義)

◆刑事裁判例
[特別刑法]
1(福岡高裁平18.1.27決定)
医療観察法42条1項1号による医療を受けさせる旨決定した原審の判断に解釈・適用の誤りはないとされた事例

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