書籍詳細

判例タイムズ 1236号 (2007年06月01日発売)

判例タイムズ 1236号 (2007年06月01日発売)

判例タイムズ社

■座談会■労働審判1年を振り返って/難波孝一(司会)・中西 茂・佐村浩之・山口 均・土田昭彦・蓮井俊治・大野裕之・徳住堅治・岩出 誠・石川清隆・安西 愈・小林譲…

2096円(税込)

目次

判例タイムズ 1236号 (2007年06月01日発売)

■座談会■
労働審判1年を振り返って
/難波孝一(司会)・中西 茂・佐村浩之・山口 均・土田昭彦・蓮井俊治・大野裕之・
徳住堅治・岩出 誠・石川清隆・安西 愈・小林譲二・木下潮音・水口洋介・茅根熙和
■鼎談■民法学の新潮流と民事実務[第15回]
不動産法を語る山野目章夫(ゲスト)・加藤雅信=加藤新太郎(ホスト)
■大阪民事実務研究
相続人の一部が共同相続財産を単独で占有使用する場合の法律関係について/奥野寿則
◆人身傷害補償保険をめぐる諸問題
—東京地判平成19年2月22日(判タ1232号128頁)を契機として/桃崎 剛
◆独立当事者参加制度の再構成/古田啓昌
■会社判例プラザ30—服部榮三(東北大学名誉教授)監修
株式の譲渡後,名義書換前に新株が発行され譲渡人に新株が割り当てられた場合,
譲受人は譲渡人に対し不当利得の返還を求めることができるか
〔東京地裁平成16年7月15日判決,金融商事判例1225号59頁〕/込山芳行
■世界の司法99—その実像を見つめて
カリフォルニア州裁判所の陪審トライアルのマネジメントについて
—同州司法行政機関による陪審裁判制度の改革案を中心として/高森宣裕

判例紹介 全24件(最高裁判例2件)  細目次は本号冒頭頁
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◆特  報
[民  法]
1(最高裁第三小法廷平19.2.13判決)
1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生しその後第2の貸付けに係る債務が発生したときにおける第1の貸付けに係る過払金の同債務への充当の可否
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率
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◆速  報
[刑  法]
1(仙台高裁秋田支部平19.2.8判決)
成年後見人による業務上横領罪への親族相盗例の準用が否定された事例
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◆最 高 裁
[憲  法]
1(最高裁第三小法廷平19.2.27判決)
市立小学校の校長が音楽専科の教諭に対し入学式における国歌斉唱の際に「君が代」のピアノ伴奏を行うよう命じた職務命令が憲法19条に違反しないとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.9.8判決)
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律13条1項に基づく保有個人情報の開示請求について,開示請求書に同項2号にいう開示請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項の記載があったということはできないとして,同請求に対する不開示決定処分が適法とされた事例

2(東京地裁平18.3.28判決)
父母に連れられて9歳の時に本邦に不法入国し,その後約8年間日本において教育を受けていた原告について,在留特別許可を付与しなかった入国管理局長の裁決及び主任審査官の退去強制令書発付処分が違法であるとして,取り消された事例

[行政争訟法]
3(大阪地裁平18.12.12決定)
退去強制令書発付処分の仮の差止め命令の申立てが,処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要(行政事件訴訟法37条の5第2項)がないとして却下された事例

[国家補償法]
4(仙台高裁平18.11.9判決)
旅券の誤発行を受けたため海外旅行を断念した場合に同行予定者のキャンセル料が当該誤発行と相当因果関係にある損害と認められた事例

5(東京地裁平18.10.31判決)
1 訓練中の自衛隊機が墜落して停電したことにより,廃棄物処理施設に損傷が生じたと認められた事例
2 損害額の認定に当たり民事訴訟法248条が適用された事例

6(東京地裁平18.3.14判決)
いわゆるよど号事件及びよど号事件犯人の妻による旅券法違反被疑事件について,司法警察員の被疑者以外の第三者に対する捜索差押許可状の請求及び執行並びに裁判官の同許可状の発付に違法性がないとした事例

[租 税 法] 7(名古屋地裁平18.3.23判決)
平成13年法律第8号による改正前の地方税法上,輸入申告前に保税タンクに入庫されている状態のまま第三者に譲渡(保税転売)しても,軽油引取税の納税義務がなかったところ,原告からその従業員を取締役として設立させた有限会社に軽油を譲渡し,さらに同社から買戻しをした契約はいずれも通謀虚偽表示に当たり,軽油を輸入,譲渡したのは原告であるとしてなされた軽油引取税等の決定処分が適法であるとされた事例

[地方自治法]
8 栗東市起債差止控訴審判決(大阪高裁平19.3.1判決)
地方債の起債行為が違法であるとして,差止が認められた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 山田紡績事件第1審判決(名古屋地裁平17.2.23判決)
再生手続開始決定直後に事業部門の廃業を理由として従業員のほぼ全員に対してされた解雇が解雇権の濫用に当たり無効とされた事例
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◆民・商事裁判例
[民  法]
1(東京地裁平18.3.17判決)
1 銀行の従業員が権限なく考案し顧客と締結した金融商品についての契約が,定期預金契約であるとは認められなかった事例
2 顧客には,上記従業員が権限あると信じるについて重過失があると認められた事例

2(東京地裁平18.1.27判決)
株式会社の営業譲渡に伴う会社債務の併存的債務引受の合意が肯定された事例

3(東京地裁平18.4.28判決)
傷害の被疑事実により逮捕された者に係る報道につき,殺人の疑いで逮捕された旨の字幕スーパーを付して放送したテレビ局の放送が,逮捕された者の名誉を毀損するものであり,テレビ局が取材により入手した検挙広報文及び警察署の説明内容からも逮捕された者の被疑事実を殺人とみる余地はないとして,不法行為の成立を認めた事案

4(東京地裁平18.2.20判決)
大学入学試験の学科試験を通過した受験生につきその入学を許可しなかった大学の措置に違法があるとして損害賠償請求が認容された事例

5(東京高裁平17.11.9判決)
以前勤務していた医師による情報提供に基づき,病院において手術ミス及びその隠ぺいが行われた旨が,新聞,雑誌,テレビ等で報道されたことにつき,同医師が提供した情報に係る事実が真実であると認めるに足りず,同医師においてそれを真実と信ずるについて相当の理由があったとはいえないとして,医師の,病院及び執刀医に対する名誉毀損の不法行為責任が認められた事例

6(東京地裁平18.6.21判決)
1 急性大動脈解離の合併症による急性腹部大動脈閉塞の発症を疑って,高次の診断・治療のできる医療機関への患者の転送を開始すべき注意義務を怠った過失があるとされた事例
2 上記患者につき上記注意義務を尽くしていれば患者が死亡時において生存していたことについて相当程度の可能性があったとして不法行為に基づく損害賠償責任が認められた事例

7(横浜地裁平18.9.15判決)
遺言当時85歳の老人の公正証書遺言につき,アルツハイマー型の認知症にり患しており遺言能力を欠いていたものとして無効とされた事例

[知的財産]
8(知的財産高裁平18.4.27判決)
「酸性水中油型乳化調味料」に係る発明について,特許請求の範囲の記載における「焼成用あるいはフライ用食品に用いる」との文言は,「物」の発明の構成を限定する意義を有しないから,仮に同一の組成の酸性水中油型乳化調味料について当業者が容易に想到できたとすれば進歩性があるということはできないが,当該組成の酸性水中油型乳化調味料は,引用刊行物記載の各発明に基づいて,当業者が容易に想到することができたものとはいえないとして,上記発明についての特許を取消した特許庁の決定が取消された事例

[諸  法]
9(東京地裁平18.7.20判決)
1 自動車損害賠償保障法75条に定める2年の期間は,権利行使期間ではなく消滅時効期間を定めたものである
2 自動車損害賠償保障法72条1項後段に基づく請求権の消滅時効については,時効の援用を必要とせず,時効の利益を放棄することもできないものであって,同法75条に定める2年の経過により同請求権は当然消滅する
3 自動車損害賠償保障法72条1項後段に基づく請求について,てん補決定に係る保障金の支払によっても支払額を超える部分についての消滅時効は中断せず,症状固定日から2年が経過したことをもって時効により消滅したものとされた事例
4 自賠責保険等の契約が締結されていない場合,任意保険である対人賠償責任保険の保険者は,自賠責保険等によって支払われる金額に対する遅延損害金を負担しない
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◆刑事裁判例
[刑  法]
1(秋田地裁平18.10.25判決)
1 業務上横領罪に対する親族相盗例の適用は,行為者と所有者及び委託者相互の間に親族関係が存する場合に限られる
2 成年後見人が親族関係にある被後見人の財産を横領した場合について,家庭裁判所が委託者の立場にあるから,親族相盗例は適用されないと判断された事例

2 全農秋田県本部米横流し事件判決(秋田地裁平18.7.14判決)
1 全国農業協同組合連合会が農業協同組合からの再委託によりこれら組合の組合員らから売渡委託を受けて保管中の玄米は,上記組合員らの所有に属すると判断された事例
2 全国農業協同組合連合会の県本部幹部職員らが,農業協同組合からの再委託によりこれら組合の組合員らから売渡委託を受けて保管中の玄米を,同連合会の関連会社の用途に充てる目的で,同会社から米穀卸業者に売却させて費消した行為が,業務上横領罪に当たるとされた事例
3 一連の業務上横領の行為に関し,その一部分についてにしか被告人の関与が認められないとの弁護人の主張を排斥して,全体について共謀の成立を認めた事例

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