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判例タイムズ 1224号 (2007年01月15日発売)

判例タイムズ 1224号 (2007年01月15日発売)

判例タイムズ社

法科大学院シンポジウム—南山大学法科大学院 ◇理論と実務の架橋—実務教育のあり方を問う◇●民事訴訟法教育における実務家教員と研究者教員の連携のあり方/町村泰貴●…

2096円(税込)

目次

判例タイムズ 1224号 (2007年01月15日発売)

法科大学院シンポジウム—南山大学法科大学院
 ◇理論と実務の架橋—実務教育のあり方を問う◇

●民事訴訟法教育における実務家教員と研究者教員の連携のあり方/町村泰貴
●実務基礎科目「ロイヤリング」の現状と課題/榎本 修
●理論と実務の架橋—民事法を中心として/島川 勝
●私の授業—理論と実務の融合をめざして/小山 稔
●「実務」の意味するところ—実務教育に関連して/西口 元
●討論の概要/安西明子

◆大阪高等裁判所第14民事部における審理充実の試み
 /小池一利・杉本真由

■会社判例プラザ—服部榮三(東北大学名誉教授)監修
 27. 経営不振の状態に陥っているグループ企業を支援するために同社の優先株を引き
  受ける旨を決定したことが取締役としての善管注意義務に違反するとはいえない
  とされた事例 三菱自動車増資新株引受差止却下決定事件
  〔東京地決平16.6.23金判1213号61頁〕/田邊宏康

◆遺産から生じた賃料と遺産分割の効力
 —最一小判平17.9.8民集59巻7号1931頁,家月58巻2号149頁,判タ1195号100頁ほか
 〔銀行実務と民事裁判480〕/菅野佳夫

◆モナン・レポートとマサチューセッツ州裁判所のマネジメント改革
 〔世界の司法〜その実像を見つめて91〕/有冨正剛

判例紹介 全23件 (最高裁判例2件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特  報
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.5.12判決)
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律11条1項に基づく原爆症認定申請に対する却下処分が申請に係る疾病の放射線起因性及び要医療性が認められるとして取り消された事例
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◆最 高 裁
[租 税 法]
1 円山町固定資産税収益還元法事件判決(最高裁第二小法廷平18.7.7判決)
固定資産税の課税標準である土地の「適正な時価」と同土地から得ることのできる収益を基準に資本還元して導き出される価格

[集団的労働関係]
2 安威川生コンロックアウト事件(最高裁第三小法廷平18.4.18判決)
時限ストライキ等の争議行為のため受注を返上せざるを得なくなったことなどにより損害を被った生コンクリート製造販売業者のしたロックアウトが使用者の正当な争議行為と認められた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(京都地裁平17.8.25判決)
府立病院の外科部長から主査に命ずる旨の処分は降任として不利益な処分にあたるとした事例

[行政争訟法]
2(水戸地裁平18.8.11決定)
地方自治法76条3項に規定する解散の投票に関する投票事務の執行について仮の差止めを求めた申立てが,差止めを求める対象の特定を欠き,また,対象が処分性を欠くなどとして却下された事例

3(大阪地裁平18.8.10決定)
1 行訴法37条の5第2項にいう「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要」があるというためには,侵害を回復するに後の金銭賠償によることが不可能であるか,これによることが著しく不相当と認められることが必要である
2 風俗営業の許可処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため同処分を仮に差し止める緊急の必要があるとは認められないとされた事例

4(岐阜地裁平18.8.9判決)
大型複合商業施設におけるパチンコ店等の風俗営業許可処分が,風俗営業の距離制限規定に違反しないとして適法とされた事例

[国家補償法]
5(東京地裁平18.8.29判決)
弁護人が東京拘置所所定の午前の接見受付開始時間内に東京拘置所に収容されている被告人との接見を申し出た場合において,東京拘置所の職員が休憩開始までに3分程度しか接見時間を確保しなかったことが違法であるとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平18.5.31判決)
死体遺棄罪で有罪判決を受けた従業員に対する懲戒解雇処分,年金不支給処分が有効とされた事例
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◆民・商事裁判例
[民  法]
1(福岡地裁平18.2.2判決)
眺望に関する説明義務違反を理由にマンション販売契約が解除された事例

2(東京地裁平17.11.8判決)
パチンコ攻略情報の販売にあたり,広告及び勧誘の内容が,消費者契約法4条1項2号の断定的判断の提供に当たるとして,消費者による代金の返還請求が認められた事例

3(東京地裁平17.10.21判決)
債務者から債務整理の依頼を受けた弁護士が,従前の貸金取引に貸金業の規制等に関する法律43条1項のみなし弁済が成立しない可能性を十分に認識しながら貸金業者との間で締結した,みなし弁済を前提とする内容の和解契約の効力が認められた事例

4(福岡高裁平18.6.29判決)
利息制限法所定の制限を超えて支払われた利息・損害金についての不当利得返還請求権における民法704条の「利息」の利率

5(甲府簡裁平18.6.21判決)
カードを用いた複数回の貸付に対する弁済について,これを一連一体のものとして充当計算すべきであるとされた事例

6(京都地裁平18.8.31判決)
民事訴訟において相手方代理人弁護士の訴訟活動を非難し,その名誉を毀損する答弁書を提出した行為等が,訴訟活動として必要性がないことなどを理由に,不法行為に該当するとされた事例

7(東京地裁平18.8.29判決)
週刊誌の記事の中で週刊誌の取材に対する情報提供者の発言として掲載された発言による名誉毀損が成立する場合において,当該情報提供者の不法行為責任が認められなかった事例

8(広島地裁尾道支部平18.4.13判決)
散歩中に排水路に転落して負傷した老人が,入院中に感染症に罹患し,虚血と心室細動をきたして致死的不整脈により死亡した場合,患者に対する医師の対応は医療水準に達していなかったとして,病院側の診療契約上の債務不履行責任が認められた事例

9(東京地裁平18.7.4判決)
遺言者が遺言能力を欠いていたことを理由に,公正証書遺言が無効とされた事例

[知的財産]
10(知財高裁平18.6.28判決)
1 審決の認定が第1次判決の拘束力に反するとされた事例
2 審決に当たって原告らに意見を述べる機会を与えなかったことが違法であるとされた事例

[諸  法]
11(東京地裁平18.7.28判決)
1 日本弁理士会の会員に対する,会則により会員に与えられた権利を1年間停止する旨の処分が,裁量権の逸脱に当たらないとされた事例
2 上記処分を団体の会誌に掲載したことが上記会員の名誉を毀損すると認められなかった事例

[倒産処理法]
12(東京地裁平17.12.27判決)
民事再生手続開始決定日及びライセンス契約解除日を含む期間の年間最低保証ロイヤリティは民事再生法119条2号の共益債権に当たらないとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑  法]
1(岡山地裁倉敷支部平18.8.25判決)
1 既存の通帳にワードプロセッサーで別個の金額を記入する行為が私文書変造であるとされた事例
2 元銀行員が顧客から高額の現金を騙し取った詐欺等の事件で執行猶予が付された事例

[特別刑法]
2(さいたま地裁平18.8.10判決)
歯科技工士による無資格歯科医行為について執行猶予付の有罪判決がなされた事例

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