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『量刑実務大系第4巻 刑の選択・量刑手続』

『量刑実務大系第4巻 刑の選択・量刑手続』

大阪刑事実務研究会 編著

刑種の選択と執行猶予に関する諸問題〔植野 聡〕 第1 刑種の選択に関する諸問題 1 緒 論 (1) 位置付けと基本的姿勢/(2) 刑種選択の単位(罪数2個…

3100円(税別)

目次

『量刑実務大系第4巻 刑の選択・量刑手続』

刑種の選択と執行猶予に関する諸問題〔植野 聡〕
第1 刑種の選択に関する諸問題
1 緒 論
(1) 位置付けと基本的姿勢/(2) 刑種選択の単位(罪数2個以上の場合)
2 無期懲役刑か有期懲役刑かの選択基準
(1) 類型と検討対象/(2) 科刑の現状/(3) 無期懲役刑の性質及び実態/(4) 選択基準/(5) 当該事案における無期懲役刑の内実の明確化
3 懲役刑か禁錮刑かの選択基準
(1) 前提─懲役刑と禁錮刑との差異/(2) 科刑の現状/(3) 選択基準
4 懲役刑・禁錮刑か罰金刑かの選択基準
(1) 選択刑としての罰金刑の意義/(2) 科刑の現状/(3) 選択に関する基本的姿勢/(4) 法改正の影響
第2 執行猶予に関する諸問題
1 執行猶予の法的性質と刑事政策的意義
(1) 法的性質/(2) 刑事政策的意義
2 実刑か執行猶予かの選択基準
(1) 総 論/(2) 執行猶予制度の運用の現状/(3) 執行猶予を相当とする具体的情状/(4) 段階的考察
3 単純執行猶予か保護観察付き執行猶予かの選択基準
(1) 保護観察付き執行猶予に対する基本的評価/(2) 保護観察の運用の現状/(3) 選択基準(一般)/(4) 対象者の更生可能性・再犯可能性/(5) 保護観察付き執行猶予を選択する場合のその他の考慮事項
4 執行猶予の有無等の判断過程
5 主刑の刑期
(1) 運用の現状/(2) 執行猶予付き自由刑の本質との関係/(3) 執行猶予の取消しとの関係/(4) 求刑との関係
6 未決勾留日数の算入
7 執行猶予期間
(1) 主刑との連関/(2) 具体的基準等
第3 罰金刑に関する若干の問題
1 罰金刑の併科
(1) 罰金刑併科の選択基準/(2) 懲役刑に対する影響
2 罰金刑の執行猶予
コメント〔永田憲史〕

付加刑と量刑〔秋山 敬〕
第1 没収について
1 没収の定義
2 現行法における没収の規定
3 「刑罰」としての要素と「保安処分」としての要素
4 「社会に対する危険を除去し,再度の犯罪を防止するための方策」としての没収
5 「犯罪行為による利得・収益の剥奪」としての没収
第2 公民権停止について
1 公民権停止制度の概要
2 停止規定不適用・停止期間短縮制度の性質
3 公民権停止規定の適用のスタンス
4 公民権停止について判断する際の問題点
5 懲役刑・禁錮刑に処する場合
6 罰金刑に処する場合
7 罰金刑の場合と懲役・禁錮刑の場合との均衡など
コメント〔永田憲史〕

量刑事実の証明と量刑審理  〔杉田宗久〕
第1 はじめに
第2 量刑事実の証明に関する各種論点の相互関係性と検討の在り方に関する予備的整理
第3 量刑事実の証明責任
1 あり得べき考え方
2 検 討
(1) 量刑の基本的判断構造と量刑審理の本質/(2) 量刑審理・判断の本質等と証明責任の観念の必要性/(3) 例外的に「疑わしきは被告人の利益に」原則を適用すべき場合/(4) 小 括
第4 量刑事実の証明方法
1 問題の所在
2 学説の状況
(1) 厳格な証明必要説/(2) 自由な証明説/(3) 中間的な諸説
3 判例・実務の立場
(1) 判例の概観/(2) 上記判例の評価と実務の現状
4 検 討
(1) 情状事実の証明責任につき検察官負担説に立った場合/(2) 情状事実の証明責任につき証明責任不存在説に立った場合
第5 量刑事実の証明水準
1 問題の所在
2 学説の状況
3 検 討
(1) 情状事実の証明責任につき検察官負担説に立った場合/(2) 情状事実の証明責任につき証明責任不存在説に立った場合
【第2〜第5の補説】
1 量刑事実の証明責任に関して
2 量刑事実の証明方法について
第6 裁判員裁判における量刑審理
1 裁判員裁判における量刑審理の一般的な在り方について
(1) 罪体審理と量刑審理との手続的区分─手続二分論的運用の当否も含めて/(2) ポイントを押さえメリハリの効いた分かりやすい量刑主張と量刑審理/(3) 裁判員量刑検索システムを活用した審理と評議/(4) 重要な量刑事実に関する人証・書証の選択の在り方の見直し
2 裁判員裁判の下における主要な量刑要素の立証上の諸問題
(1) 被害感情と被害の重大性/(2) 犯罪の実質的結果/(3) 犯罪の社会的影響(反響)/(4) 被告人の前科・前歴/(5) 共犯者に対する判決結果/(6) 捜査手続の違法/(7) 被告人の生育歴・性格・心身の状況・生活状況/(8) 余 罪/(9) 第三者の減刑嘆願
コメント〔堀江慎司〕

量刑に関する評議・評決  〔中川博之〕
第1 はじめに
第2 裁判官のみによる評議・評決
1 評議・評決に関する規定の概要
2 刑の軽重
(1) 懲役刑か禁錮刑かの選択/(2) 実刑か執行猶予かの選択/(3) 保護観察の要否/(4) 罰金刑の併科/(5) 少年に対する不定期刑の刑期
3 評議・評決の実際
(1) 評議の実情把握の困難性/(2) 評議・評決の手順/(3) 量刑理由の判決書への記載
第3 裁判員が加わった評議・評決
1 評議・評決に関する法の規定
2 評議・評決の在り方
(1) 基本的視点/(2) 評議の手順/(3) 量刑資料の利用/(4) 評決の採り方/(5) 量刑理由の記載
第4 おわりに
第5 補 論
コメント〔高山佳奈子〕